牛喰うインド人
香港の学生は傘を掲げ立ち上がった(民主化のため)
インドの学生は皿を手に立ち上がった(牛肉を食うため)
これ、笑い話のようで、至って真面目な話。
牛肉を食べないイメージの強いインド人ですが、実情は異なります。
多民族・多言語・多宗教の国、インド。
牛肉を食べないヒンドゥー教信者が人口の8割を占める一方で、
インド国内で消費される牛肉は、日本の消費量133万トン(2019年)
を上回る約2倍の260万トン(同年比)という衝撃の事実。
輸出量に関しても、ブラジルに次ぐ世界第2位の牛肉輸出大国。
ヒンドゥー教徒のモディ首相率いる現政府が牛の屠殺・販売禁止を
強化しようとする一方で、牛肉産業(市場規模5300億円・労働者
250万人)・消費者がそれに抵抗している構図。
宗教的問題だけでなく、政治的・経済的問題も兼ねた、この問題。
大人の事情に縛られない(政治活動参加の障壁が低い)インドの
学生が立ち上がったのは、それらのどれでもない根本的理由から。
食を選択する「自由と権利」のため──
ヒンドゥー教が戒律で牛肉を食べることを禁じるのは
ヒンドゥー教の勝手ですが、国の法律で食牛を禁じるのは
信教の自由や基本的人権の侵害。 明らかに、やりすぎ案件。
インド国内でも論争が起きている模様。 インドの良心!
どんな国でも衝動的な行動に出る人間はいるもので、2019年
24才の男性がfacebookに牛肉を食べる投稿をしたところ、数十名の
暴徒に襲撃される事件が発生した。 そりゃ遺憾。
そのような短絡的な暴力行為に走ったインド人がいた一方で、
理知的な反応を示したインド人たちがいたことが、せめてもの救い。
ネット上で、ハッシュタグ#beef4lifeや#welovebeefなどを付けて
抗議の意を発した人々が多勢に現れた。
で、そのハッシュタグの付いたツイートをスススと見ていたら、
美味しそうな牛肉料理の写真がワワワと出てくる出てくる。
作ってみようかな。 ←ウン?
はい、作った。 ←真面目な話はどこへ?
ビーフ・ウラティヤットゥ ←うまー !(^^)!
南インド・ケララ州のビーフフライ、つまり汁気の少ない炒めカレー。
クリスチャンたち(白人が頭に浮かんだら、それ固着観念)が好んで
食べているビーフカレーの代表格。