町苺


野山で見つからなかった野苺が、なぜか市街地の真っ只中に。
ここを行き交うビジネスマンの誰ひとり気が付かなかった...?


10粒も満たない小さな植生。 二粒だけ頬張り、あえて他の実を
残しておいた。 道端の草花に意識が向くような人のために。
数日後、二粒減っていた。 
どうやら自分と同じことを考えた人がいたようだ。