コワファージュの別解 

ブルーチーズ製造で極めて重要な作業、コワファージュ。
詳しくはコチラ→ http://d.hatena.ne.jp/nondetabete/20181018/p1



コワファージュ(膜化)を別の角度からアプローチする──


2案あります。
一つは、ラムスデン現象(ホットミルクに膜ができる現象)を
活用する方法。 蛋白質凝固させたチーズを1cm程度のサイズに
成形し、電子レンジで加熱&水分を蒸発させることで、膜化。 


生じる懸念。 

イラストの丸がチーズの空洞、つまりカード粒同士の隙間とします。 
まず積み重なったカード粒自体の重みにより、下方にある隙間は
小さくなります。


チーズ型、反転。

すると、また下方の隙間が小さくなります。
ロックフォールのような10cm程度の厚みがあれば良いけれど、
小型で仕込む自家製チーズの場合、上下の外側が合わさったような
空洞が少ないチーズになってしまうのでないか...



若干そうなった 苦笑  ガビーン
カード粒の膜化が甘かったのか、カード粒が柔らか過ぎたのか、
空洞が少なめに。 修正が必要。


赤丸箇所、まんまカード粒がわかる空洞の形状。

これも要修正。



(説明の必要がないと思いますが)原因を図説します。  

イラストにある円形は、型の中のカード粒を示します。




青い部分が空洞部分で、後々青かびが繁殖するのがこの箇所。




自重で空洞がさらに潰れます。 そうして出来た空洞の形が、
先程の自家製ブルーチーズの空洞の形という訳。 



解決策は単純。
歪な形、且つ大小入り混じったカード粒を作り、それを成形する。 
その結果──

テッテレー  
パセリ状に青かびが入るブルーチーズの完成です ♪




それから、もうひとつ。


二つめの別解は、逆転の発想で。
膜化させたカード粒を積み重ねて空洞を作るのではなく、
あらかじめ1〜2cmのカード粒に青かびを繁殖させておき、
それを一つにまとめて成形する。 


結果──

マーブル状に青かびが入ったブルーチーズが爆誕です!



ご注文お待ちしております。 
青かびが心配な方は、再度こちらをご覧くださいませ。
http://d.hatena.ne.jp/nondetabete/20180726/p1