トンカツ慕情とBAR慕情

美味しんぼの中でも屈指の良回と名高い「トンカツ慕情」。


大成したスーパーマーケットチェーンの社長がまだ苦学生だった頃、
不良に襲われているところをトンカツ店の親父さんに助けてもらう。
発奮し大成を願う苦学生に向けて、トンカツ店の親父が諭したことば。



なあに、人間そんなに偉くなることあねえ、丁度いいってものがあらあ。
いいかい学生さん、 トンカツをな、
トンカツをいつでも食えるくらいになりなよ。
それが、えら過ぎもしない貧乏過ぎもしない、ちょうどいいってとこなんだ。



「幸福の基準点」をどこに置くか。
身も蓋もないけれど、幸せの尺度なんて、本人が決めることで
他人様にとやかく言われる筋合いではないと思う。 
すみません、トンカツ店の親父さん 苦笑



ただ、トンカツ程度ならいつでも食べられると安心するのは、いささか早計です。
トンカツ慕情で出てきたトンカツは、ラード100%で揚げる特別な一品なので、
ササッとネットで調べたところ、専門店価格で大体1800〜2800円します。



1800〜2800円を気兼ねなく支払えるか否かが、
えら過ぎでも貧乏過ぎでもない、「ちょうどいい人生」の分かれ目。
意外とシビア!

これってトンカツに限った話ではなく、ハンバーグでもウイスキーでも同じ。
例えば、バーで一杯1800〜2800円のお酒を注文できるかどうか、とか。



当店、お酒は800円からですが、中には1800円以上のお酒もあります。
前述の通り、幸せの基準は個人の自由だと思っているので、そういったお酒の
注文を強要したりしませんが、注文してくれたらいいなとは正直思います 苦笑
そのお酒の価値がわかる方なのだと、心嬉しくなります。。